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2023-03-28

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LINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」導入事例インタビュー

「数字にこだわるからこそ、顧客体験も良くなる」ohora事例で見る Shopify上のデータ × LINEの実践的活用ポイント

ohora日本公式ショップ|株式会社グルガジャパン

ohora(オホーラ)は2015年に韓国で誕生したシールタイプのジェルネイルブランドです。「ネイルサロンと同じクオリティをセルフで簡単に!」をコンセプトに2021年に日本上陸。ohoraが独自開発した新素材「セミキュアジェル」を使ったネイルは、「本物のジェルを使用」「どんな爪にもフィット」「LEDランプでかためるだけ」「ネイルサロン品質」にこだわった商品で、常時400種類以上が展開されています。国内の美容系メディアでベストコスメを多数受賞。

ohora日本公式ショップ:https://ohora.co.jp/

インタビュイー

株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー
コミュニケーションデザイン部
ohora日本展開支援チーム
夏目 由比 様

ohora公式ECサイトの制作ディレクション、導入サービスの検討・推進などを担当。


株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー
ECコンサルティング部
ohora日本展開支援チーム
石川 愛理 様

ohoraのLINE公式アカウントの運用などを担当。

CRM PLUS on LINE導入の決め手

アプリ活用で実施している施策

効果

※ID連携率:LINEでメッセージを送れる対象(友だち追加されており、ブロックもされていない)に対して、ID連携されているユーザーがどのくらいの割合かを指す指標

「CRM PLUS on LINE」導入の決め手は、Shopify上にデータを集約し、リアルタイムなLINE配信ができること

ーデジタルガレージの夏目様・石川様は、ohoraのECサイト運営やLINE公式アカウントの運用を担当されています。「CRM PLUS on LINE」はどのような経緯で導入いただいたのでしょうか。

ohoraの公式ECサイトはShopifyで構築しています。Shopify上に蓄積したデータをLINE配信に活用したいと考え、LINEのID連携(Shopify上の会員IDとLINEのユーザーIDの連携)が簡単にできる「CRM PLUS on LINE」の導入を検討していました。

LINEのID連携ができるツールは他にもありますが、「CRM PLUS on LINE」は下記の3点が特に魅力的だったため、導入を決めました。

  1. LINEログインを利用し、LINEのID連携ができる
  2. ID連携したお客様のデータを、アプリ側のデータベースではなくShopify側のデータベースに集約できる
  3. カゴ落ち・再入荷通知・セグメント配信など、ID連携を活かした配信機能が揃っている
CRM PLUS on LINE選定理由(まとめ画像)

また、Shopifyの知見や活用実績の情報提供などのサポート体制が整っているのも嬉しいポイントでした。

ーShopifyとLINEのID連携を軸にした機能とサポート体制を評価いただけて嬉しいです。採用理由についてもう少し詳しく教えていただけますか?

1つ目の採用理由については、LINEのID連携を促進するにあたって「お客様がLINEアカウントでログインできること」は大きなメリットになると考えました。ohoraでは「LINE連携で○ポイントプレゼント」のようなインセンティブをつけた促進はしていませんが、連携数は順調に増えており、他のログイン方法に比べて約4倍利用されています。

ohoraログイン画面イメージ(LINEログインが4倍多く利用)

現時点でのID連携率(有効友だち数に対するID連携数の割合)は15%ほどです。LINE公式アカウントを2021年6月に開設していて、2022年10月に「CRM PLUS on LINE」を導入した時点で既に約25万人の友だちがいたという背景があるので、想定より早いペースでID連携数が伸びています。

「CRM PLUS on LINE」でのLINEログイン機能の導入はとてもスムーズでした。既に別のアプリでLINEログイン機能を利用していたため、会員データを移行する必要があり、お客様のデータをきちんと引き継ぐことができるかの調査・検証に時間はかかりましたが、ログインボタンのUIなど制作物のサポートがあり助かりました。

株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー 夏目 由比 様
( ohora公式ECサイトの制作ディレクション、導入サービスの検討・推進などを担当 )

また、採用理由2つ目の「ID連携者のデータを、アプリ側のデータベースではなくShopify側のデータベースに集約できること」も重要なポイントでした。「Shopifyに蓄積されたお客様データを活用して、お客様の好みに合わせたSKUの提案やお得な情報を、しっかりと届けること」を施策のポイントにしているため、LINE活用においても「Shopify上のデータを柔軟に活用できるか」を重視しました。

「CRM PLUS on LINE」を通じてID連携されたお客様にはShopify上で顧客タグ「line」が自動で付与されるので、Shopifyの管理画面上でもLINE連携ユーザーを把握できます。

Shopifyの顧客管理画面:CRM PLUS on LINE経由でLINE連携されたユーザーには自動で「line」タグが付与される
Shopifyの顧客管理画面:CRM PLUS on LINE経由でLINE連携されたユーザーには自動で「line」タグが付与される

この「line」タグを活用することで、例えば「特定の商品を買った人にこの商品をおすすめしたい」という場合に、Shopify上の購買データを使ってLINE配信が可能です。

アプリ側のデータベースにしか情報が入らない仕組みになっていると、施策が制限されてしまいます。例えば複数のShopifyアプリを組み合わせた配信をしたい場合、アプリ間でデータを連携できないと実施できません。「CRM PLUS on LINE」を利用すると、他のShopifyアプリとスムーズに連携し、アイデア次第で色々なLINE配信ができます。運営担当として工夫できる余地がたくさんあって嬉しいです。

採用理由3つ目の「ID連携を活かした配信機能が揃っている」についても、カゴ落ちリマインドや再入荷通知など、ECサイト上の行動データを使ったリアルタイムな配信を、手軽に設定できるのが魅力的でした。「line」タグがついたID連携者だけにメッセージを送る施策もスムーズに実施できます。

ohoraのカゴ落ちリマインドLINEと再入荷通知LINE(画像)
カゴ落ちLINEや再入荷通知の配信イメージ

ーデジタルガレージ様はLINE配信の費用対効果にかなりこだわって配信を実施されていますよね。次章で具体的な効果や工夫ポイントをお伺いできればと思います。

数字にこだわるからこそ、魅力的なLINE配信が可能に

デジタルガレージでは、KGI/KPIの達成のために、数字的根拠を軸とした戦略・施策決定・運営を行うことを大切にしています。数字にこだわることと顧客体験を向上させることは両立できると考えていますし、数字にこだわるからこそ、顧客体験価値が上がるのではないかと思います。

株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー 石川 愛理 様
( ohoraのLINE公式アカウントの運用などを担当 )

ー売上にせよ開封率・クリック率にせよ、数字はお客様の反応がリアルにあらわれる部分ですよね。

その通りです。もちろん数字では測れない領域もありますが、「メッセージを送る人×タイミング×内容」が的確であれば、基本的には開封率もクリック率も上がるはずです。

例えば「セール終了間近」の案内をLINEで配信する際、全ての友だちに送るのと「セール開始時の告知メッセージを開封した方」だけに送るのとでは反応がかなり違います。

LINEメッセージ成果比較画像

興味がない方に通知を送り続けると、お客様の体験価値の低下に繋がる可能性がありますし、セールが気になっている方に絞ってリマインドすることで配信費用を削減できるので、費用対効果を上げながらLINE公式アカウントへのエンゲージメントも損なわない施策のひとつだと思います。

また、カゴ落ちLINEや再入荷通知なども、お客様の興味関心をリアルタイムに反映して配信できるので、効果が数字にも表れています。

ー再入荷通知やカゴ落ちLINEからは、具体的にどのくらいの効果が出ていますか?

品切れ商品の再入荷はメールとLINE両方でお知らせしていて、LINEの方が購入率が高い(1.4倍)です。再入荷通知メールはShopifyアプリ「Back in Stock : Restock Alerts」を使って送っているのですが、「CRM PLUS on LINE」は「Back in Stock」と連携しているので初期設定が簡単でした。

 ohoraの再入荷通知メール・LINE活用(画像)
 ohoraの再入荷通知メール・LINE活用

カゴ落ちリマインドは、カゴ落ちから10時間後にメールで、24時間後にLINEで送るように設定しています。メールはShopifyの機能を、LINEは「CRM PLUS on LINE」の機能を使って送信しています。

カゴ落ちLINEからの購入率は、カゴ落ちメールの1.5倍です。先に配信費用が安価なメールで配信し、未購入の方だけにさらにLINEが届くようにしているので、カゴ落ちメール経由の売上に対して「CRM PLUS on LINE」のカゴ落ちLINEで20%ほど売上をプラスできています。

ohoraのカゴ落ちメール・LINE活用(画像)
ohoraのカゴ落ちメール・LINE活用

「CRM PLUS on LINE」でカゴ落ちLINEを送れるのはLINEのIDを連携している方が対象で、現時点では月に1400通ほど配信しています。簡単な設定で自動的に売上を底上げしてくれるのが良いですね。

ー何点かカートに入れてから「送料無料ラインまであと1商品くらいだな、後からもう一回ゆっくり探そう」という動きを私自身したことがあります。そのままうっかり買い忘れることもありますし、「お買い忘れはありませんか?」LINEは効果的な施策のひとつですね。

これまでは自動配信の話を中心に伺ってきましたが、商品紹介のメッセージでも工夫しているポイントはありますか?

ohoraの魅力はなんといっても商品の可愛いデザインなので、カルーセルタイプのメッセージやリッチメッセージで商品を魅力的に見せながら、テキストに絵文字を織り交ぜて親しみやすくしています。ピンクを基調としたネイルが特に人気なので、カルーセルタイプのメッセージの先頭はピンク系のネイルにするなどの工夫もしています。

ohoraのLINEメッセージ例:カルーセルメッセージの先頭に人気のピンク系ネイルを配置
ohoraのLINEメッセージ例:カルーセルメッセージの先頭に人気のピンク系ネイルを配置

ーリッチメニューで工夫しているポイントはありますか?

LINE経由の売上の中で、最も大きな割合を占めているのがリッチメニュー経由の売上です。リッチメニューは3つのタブに分け、1つ目のタブに特集や新商品、お得な情報(オファー商品)のリンクを置き、月に1〜2回の頻度で細かく更新してユーザーの目を引くよう工夫しています。「プロが教えるネイルケア」などの関連コンテンツや、ネイルとは関係なくてもお客様に楽しんでもらえる12星座占いなどのコンテンツも設置しています。

ohoraのリッチメニュー画像(3タブ)
ohoraのLINE公式アカウントのリッチメニュー(3つのタブそれぞれでコンテンツを訴求)

ECサイトの利便性を向上させるため、より「商品を探しやすい・見つけやすい」工夫が必要だと考え、お客様が欲しい情報にすぐ辿り着けるよう、プラットフォームとしてLINEを活用したいと思っていました。リッチメニューはまさにその役割を担っています。「CRM PLUS on LINE」を使うことで、複数タブのリッチメニューが簡単に設置できました。今後はLINEのID連携をトリガーにしたリッチメニューの自動切替も実施する予定です。

お気に入り登録商品の在庫少通知など、今後はID連携ユーザーへの配信をさらに強化

ー率直に今の「CRM PLUS on LINE」のコストパフォーマンスをどう評価されていますか?

アプリ利用料金に対するカゴ落ち・再入荷通知からの直接購入効果だけで計算すると、ROASは250%ほどです。LINEログインによる友だち追加・ID連携促進の効果もあるので、コストパフォーマンスは十分良いと思います。今後ID連携数が増えるとアプリの利用料金も上がってくるので、ID連携ユーザーへのセグメント配信を本格化するなどさらに活用していきたいですね。

ー現時点で具体的にやりたいと思っている施策はありますか?

ウィッシュリスト経由での売上が全体の10%程度あるため、CV(購入)への影響度も高いのではないかと考え、ウィッシュリストに登録した商品の「値引き・在庫減」の通知を実施しようとしています。

ohora公式ECサイトのウィッシュリスト機能(画像)
ohora日本公式ショップのウィッシュリスト機能

施策の開始にあたって「CRM PLUS on LINE」のCS担当者に相談したところ、具体的な実施方法に関するブログ記事を共有していただき参考になりました。

まもなく「閲覧商品×在庫少・再入荷」の配信機能もリリースされると聞いたので、そちらも試してみたいですね。

現時点でもohora公式ECサイトへの流入全体のうち、35〜40%をLINE公式アカウントが占めており、ohoraを愛用いただくお客様との大切な接点になっています。お客様がストレスなく買い物できる、より良い顧客体験を提供するため、今後も施策改善に取り組んでいきたいと思います。

ー今後ともよろしくお願いします。お話しいただきありがとうございました!

※この記事の内容は、2023年2月に実施したインタビューに基づいて作成しました。

※記事の内容は掲載時点のものです。‍

あとがき

デジタルガレージについて

デジタルガレージでは、Shopifyに蓄積されたデータを活用し、お客様のサイト運営からLINE公式アカウントの運用まで幅広くサポートしています。お困りの際はお気軽にご相談ください。

お問合せフォームはこちら:https://www.garage.co.jp/ja/contact/marketing-technology/

【株式会社デジタルガレージ 会社概要】

1995年の設立以来、数々のインターネットビジネスを創造しています。「持続可能な社会に向けた『新しいコンテクスト』をデザインし、テクノロジーで社会実装する」という企業パーパスのもと、決済事業、マーケティング事業、スタートアップ投資・育成事業を通じて、持続可能な社会の構築へ貢献しています。

LINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」について

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