LINEログイン機能をセキュアに利用できるShopify Plusとその他のプランとで、実現できる施策のイメージが異なります。最も大きな違いは、友だち追加とID連携を促すフローです。(下図参照)
本記事では、「Shopify × CRM PLUS on LINEの全プラン」と「Shopify Plus × CRM PLUS on LINE」に分けて、活用イメージをご紹介します。
LINEログインは利用せず、購入完了ページやマイページ等からID連携・友だち追加を促進します。購入完了時点で会員登録も完了している場合とゲスト購入の場合で、フローが異なります。(下図参照)
LINEのユーザーIDとShopifyの顧客IDを紐づけることで、LINEの友だちがどのお客様なのかをクリアに把握できるようになります。
◆参考記事:LINEのID連携とは?企業が導入するメリットと活用事例、効果的な実装方法を解説
これにより、顧客・購買データを活用した、より効果的な配信対象の設定・メッセージ内容の出し分け等が可能となります。その結果、お客様にとって「欲しい情報」が届く確率が上がり、ブロック率の軽減とロイヤリティ向上、CVRの向上等も見込まれます。
ただ、(LINEログインを利用しない形でID連携を促すのは)ID連携することによる直接的なメリットをお客様が感じにくい設計となるため、クーポン等のインセンティブを付与してID連携を促進するケースが多いです。
クーポン等のインセンティブにかかるコストと、ID連携を活かしたメッセージ配信の最適化によるLINE経由売上向上のバランスが重要となります。
LINE Official Account ManagerとShopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を併用することで、利用用途に合わせ、全ての友だちに向けた全配信や、顧客情報を元にしたセグメント配信などをご利用いただけます。
「CRM PLUS on LINE」側のデータベースに顧客情報を持たないため、Shopify上の顧客データや注文データを活用したLINEでのメッセージ配信が可能です。
また、「CRM PLUS on LINE」を利用してID連携した顧客には自動で「line」タグが付与される仕組みになっています。
ヒラキ株式会社様
友だち数約80万人、ID連携率70%
ID連携を活かし、LINEでしか繋がっていない(メルマガやカタログを購読されていない)お客様にだけLINEセグメント配信を行うようにしました。配信ボリューム(通数)を25分の1に抑えながらも、LINE経由の売上にマイナス影響はありませんでした。
株式会社ビジョナリーホールディングス様
友だち数約6万人、ID連携率74%
全配信を7回行なって得られる売上を100とした時、全配信を1回・セグメント配信を6回した時の成果がどうなるのかを比較・シミュレーションしてみました。売上としてはおよそ10:9と、約1割ほど減少する結果となりましたが、メッセージ配信にかかる費用は約1/3に削減できる予定です。
「お買い忘れはありませんか?」とお客様に呼びかけるカゴ落ちメッセージは、オンラインショップ運営における効果的な施策の一つです。
CRM PLUS on LINEを使うと、簡単な設定でチェックアウトリマインドをLINEでも配信可能になります!
▼詳しい設定方法はこちら
https://crmplus.socialplus.jp/manual/abandoned-checkout
Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」をShopifyアプリ「Back In Stock: Customer Alerts」と連携させることで、メールやSMSで配信している再入荷通知をLINEでも配信できるようになります。
LINEはMAU8,900万人以上※1 の国民的プラットフォームであるだけでなく、即時性の高さも特徴的です。LINEを日常的に使うエンドユーザーにとっては、再入荷通知がLINEでも届くことで、よりリアルタイムにお知らせに気づきやすくなるでしょう。
また、マーチャントにとっては、購入意欲の高いお客様にLINEでアプローチできるのはもちろん、一般的に「LINE限定クーポン」の配布等で促進することの多いLINEのID連携を、「LINEで再入荷通知が届く」という利便性をインセンティブに促進することもできるようになります。
また、既にShopifyアプリ「Back In Stock: Customer Alerts」を利用中であれば、設定内容をそのままLINEのメッセージに応用できるので、より手軽にスタートできます。
再入荷した在庫数に応じ、LINEのメッセージ配信数を制御することも可能です。例えば、再入荷通知の希望者が200名いるが在庫の再入荷は100個のみの場合に、先着申込順で100通のみ配信するという設定も行えます。
※1 2021年6月 LINE社調べ
※2 Shopifyアプリ「Back In Stock: Customer Alerts」のAPIとWebhook URLを利用するため(当該機能はMedium storeプラン以上で利用可能)。
「Back In Stock: Customer Alerts」の料金プラン詳細はこちら:https://backinstock.org/plans/
「ステップ配信」とは、あらかじめ設定した条件をもとに、「n日目におすすめ商品の案内、m日目にはクーポンのおしらせ」等、段階的なメッセージ配信を自動化できる機能です。
外部ツールを導入しなくても、LINE公式アカウントの基本機能である「ステップ配信」機能を利用することで、「友だち追加」を起点にしたステップ配信は可能ですが、友だち追加以外を起点にしたい場合は、外部ツールを導入するか自社開発を行う必要があります。
Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を利用することで、特定の商品発送をトリガーにしたステップ配信を行えます。
特に定期購買ECとの相性が良く、トライアル商品購入からの商品理解促進や、定期購入スタート後の配送前の変更・スキップ案内などに効果的に活用いただけます。またキャリアメールで発送案内が届かないユーザーに向けて、LINEで簡易的な商品発送案内も配信できます。
配信するメッセージは、テキストメッセージ・リッチメッセージだけでなく、後述する「Flex Message」も選択できます。
Flex Messageとは、複数の要素を組み合わせてHTMLに近い感覚でレイアウトを自由にカスタマイズできるメッセージタイプです。
Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を利用したメッセージ配信を、Flex Messageで行えるようアップデートしました(2022年1月)。詳しい設定方法などはこちらの記事をご参照ください。
◆メッセージマネージャーでFlex Messageを設定する
LINE公式アカウントのトーク画面下部に固定で表示される「リッチメニュー」。LINE経由売上の約7割がリッチメニュー経由だという事例もあるほど、LINE活用をするうえで欠かせないポイントです。
Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」をご利用いただくことで、リッチメニューのタブを作成できます。これにより、ユーザー側でリッチメニューを切り替え可能になるので、よりユーザーニーズに合った情報を出し分けできるようになります。
リッチメニューは2~3タブ設定できます。LINEのWebhook URLを利用しないので、他のLINE関連ツールとも併用可能です。
ユーザーからLINEで返信を受けた際、それを「CRM PLUS on LINE」のアプリ上で受け取ることも可能です。※3
ID連携されたユーザーの場合、問合せを受け取った時点で個人を特定できるため、Shopifyの顧客データベース上の情報(顧客情報や購入履歴等)を参照しながら、状況やニーズに応じた迅速かつきめ細やかなカスタマーサポートを実現できます。
※3「Messaging API設定」の中の「Webhook設定」が必要です。
参考:LINE Developers『メッセージ(Webhook) を受信する』
1章でご紹介してきた施策は、Shopifyおよび「CRM PLUS on LINE」の全プランで実現可能です。続いて2章では、Shopifyの最上位プラン「Shopify Plus」をご契約の場合に追加で実現可能になる施策についてご紹介していきます。
◆「CRM PLUS on LINE」をShopify Plusで利用するメリット
これにより、「CRM PLUS on LINE」を活用したLINE関連施策の幅もぐっと広がります。
LINEログインを利用し、会員登録・ログインフローの中で自然にID連携と友だち追加を完了させることができます。
エンドユーザーにとっては、「次回からLINEでログインできる」という利便性がインセンティブの役割を果たすため、特にクーポン等を付与しなくてもID連携率・友だち数が伸びていきやすい傾向にあります。
株式会社ナースステージ様
友だち数約30万人、ID連携率60%
LINEログイン導入後、新規有効友だち数が前年比で約3倍になりました。導入するまでは前年比70%ほどのペースで推移していたので、LINEログインと自動友だち追加機能導入の効果だと思います。特にID連携率については、先行事例を拝見しつつも「本当にこんなに伸びるのか」と半信半疑な部分もありましたが61%まで伸びて驚きました。既に友だちになっていただいているお客様に向けて「メッセージやインセンティブをどう工夫してID連携していただくか」という施策も大事ではあるのですが、お客様のモチベーションが高い、初回購入時に必須である新規登録フローの中に入っている方が効果的だと感じています。
メガネスーパー様
友だち数約6万人、ID連携率74%
LINEログインの活用を始めるまでは、Web接客ツール等を併用しつつ、「LINE友だち追加でクーポンプレゼント」等の訴求で登録を促進していました。もちろん、訴求する・しないでは、した方が登録は2倍以上に増えました。"しかし、LINEログイン導入直後にはクーポン等のインセンティブを全てなくしたにも関わらず、自然に友だち数が増えていきました。LINEログインと友だち追加機能の組合せで、ID連携率は74%、ターゲットリーチ数は16倍、LINE経由売上は8倍と、信じられないくらい伸びていますね。
LINEログインは再ログインの利便性向上にも貢献します。LINE公式アカウントのリッチメニューから1タップでログインし、あとは商品を選んで購入するだけ!という利便性の高いユーザー体験を実現できます。
定期的に購入する商品の再購入導線や、サブスクリプション(定期購入)中の変更手続き(商品入れ替え、配送日変更、住所変更等)を簡略化する等の施策と相性が良く、LINE経由売上の向上に貢献しやすい機能の一つです。
株式会社ライドオンエクスプレス 宅配寿司「銀のさら」様
LINEログイン導入後、新規有効友だち数が前年比で約3倍になりました。導入するまでは前年比70%ほどのペースで推移していたので、LINEログインと自動友だち追加機能導入の効果だと思います。特にID連携率については、先行事例を拝見しつつも「本当にこんなに伸びるのか」と半信半疑な部分もありましたが61%まで伸びて驚きました。既に友だちになっていただいているお客様に向けて「メッセージやインセンティブをどう工夫してID連携していただくか」という施策も大事ではあるのですが、お客様のモチベーションが高い、初回購入時に必須である新規登録フローの中に入っている方が効果的だと感じています。
LINE通知メッセージ機能を活用することで、注文・発送完了通知を身近なLINEでお届けできるようになります。電話番号ベースで配信するため、会員登録していないゲスト購入者やLINE公式アカウントの友だち以外のユーザーにも配信可能です。
◆通知メッセージを企業が活用するメリット・特徴
Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」をご利用いただくことで、本機能は開発無しでご利用いただけます。※5
※4 弊社(株式会社ソーシャルPLUS)は、LINE株式会社が提供する各種法人向けサービスの販売・開発を行う広告代理店やサービスデベロッパーを認定・表彰するパートナープログラム「LINE Biz Partner Program」の認定パートナー(Technology Partner および Sales Partner)です。事前申請もサポートできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
※5 配信可能なメッセージは定型文となります。具体的なイメージは「LINE通知メッセージ配信例」画像をご参照ください。
さらに、Shopify Plus専用アプリ「Shopify Flow」との連携で、配信業務を自動化することも可能です。
会員証の発行・表示をLINEで行う仕組みも、昨今ますます導入が進んでいます。
◆参考事例『BEAMS公式サイトで、LINEアカウントを利用したソーシャルログインが利用可能に!~ID連携により、LINEアプリ上で「モバイルカード」を表示、実店舗とECの連携が進む~』
店頭のQRコードを読み込んでLINEログインをするだけで、友だち追加まで自動で完了。続けて会員登録すると自動でID連携し、店舗・EC共通の会員証を発行できます。
株式会社フィードフォースが提供するスマレジ連携アプリ「Omni Hub」と連携させることで、
等の施策が実現可能です。
再来店時には、LINE公式アカウントのリッチメニューから1タップで会員証を表示させることも。「会員カードをなくしてしまった」「ID・パスワードを忘れてアプリにログインできない」等のお悩みや、それに伴う店頭の対応コストも削減しながら、利便性の高いユーザー体験を提供できます。
本記事でご紹介したLINE活用以外にも、「こういう施策を行いたい」「こういうユーザー体験を実現したい」というご要望がありましたらぜひお気軽にご相談ください!
フィードフォースグループはLINE株式会社の開発・販売パートナーおよびShopify Expertsに認定されており、過去の支援実績や最新の機能アップデートに応じたご提案も可能です。
CRM PLUS on LINEに関するお問い合わせやご相談など、お気軽にお問い合わせください。